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賛成か反対か、見方が変われば目から鱗。時代の流れをちょっと覗いて見ましょうか。

【スパイト行動】日本人は「いじわる」な性格なのだと思いますか?

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Annette MeyerによるPixabayからの画像

 

 例えば、目の前にボタンがあって、押すと自分は100円もらえますが、他人には1万円を与えてしまう。さて、このボタン、あなたは押しますか? とある実験により、欧米人は「押す」傾向にあるが、日本人は「押さない」傾向にあるというのだ。

対象記事:「スパイト行動」の研究

note.com

対象記事:「日本人は特にいじわる」とデータが証明?

data.wingarc.com

記事背景

とにかく、他人には「得」をさせたくない?

 アメリカと日本の大学で、実験として出資するゲームを実施してもらったところ、アメリカよりも日本の方が、実に約5倍ほどにも、相手に「得」をさせないよう行動をとってしまうことが、結果からわかった。ただの偶然なのでは? と思われたが、その後、カナダや中国でも同様な実験を行い、同じ傾向が見られたそうだ。

 具体的にどんな実験を? 書き出すと長くなるので、詳細は記事の方をご覧いただくとして、一言で書くと「私の行動によって、相手の損得が決まる」という実験。

スパイト行動の具体例

 宝くじが当たると寄付してくださいと、どこからともなく連絡が来たとか。政治家や芸能人などの有名人が不倫や浮気をしたら、社会から排除されたとか。

 身近で言えば、会社で有能な社員が入ってくると、その人の陰口を叩きたくなるとか。隣の家で楽しそうにバーベキューしているのを見かけると、苦情を言いたくなるとか。無人駅でタダ乗りしようとする人を見かけると、駅員にチクってやりたくなるとか。

 「他人の不幸は蜜の味」なんていう言葉もあるぐらいだから、「他人の幸せ」はやはり嫌いなのでしょうか。

 「いじわる」の言葉には「わざと」の意思が含まれています。行動を取るのなら、相手に得をさせるよりも、相手に得をさせたくないの方が強いのでしょうか、こと、日本人は。

 いやいやいや、ちょっとまてや。それでも、日本人はいい人なのだよな?! 違うのかい? 私はそう思いたいな。 気になったので、今回はこれについて調べてみようと思いました。世の中の皆さん、どうか温かいご意見を。

賛成派:日本人は「いじわる」だ 約70%

俺も苦労したのだから、お前も苦労をしろ

「石の上にも三年。これができないやつは許せん! 時代が変わろうが何だろうが、基本はこれだろうよ、違うか? 最近の若いもんはすぐに嫌だと言いなさる、困った者が多すぎる。今日は残業してと言っただけで、パワハラだの時代が違うだの、なんだそれ」

「頭ではわかっているんだけど… お前が蜜を吸っているのは、私が苦労した結果だってことはさ。確かにそれは私も望んだことだが、せやけどな『ありがとう』も言えないやつにはあげたくないって思うな」

いやー、許せませんよ

「知り合いに生活保護者がいます、そいつを見ているととても腹が立ってきます。私はす○家で夜通しで働いているのに、何だよお前、ぶらぶらしやがって。時間を持て余すのなら働きに出なさいよ。指一本ぐらいでガタガタ言いなさんな!」

「この記事を読んで思いましたわ。わたくしは『楽がしたい』のだなぁと。わたくしは『楽をしたい』から今を生きているのよ、『楽をする』為に今を生きているのではございませんことよ。同じ楽でも、したいのと、しているのとでは、全く違いますことよ」

一律ではなくパーセントで

「政府の対策でさ、一律にん万円を給付するってあれなん為なの? 独り身や所帯持ちのことを考えてやってますのですか? 実際的な問題として、同じ百円のパンをいくつ買えるかどうかで、政策を考え欲しいのですわね。めんどい? あーそうでしたわね」

それからこんな意見がありました

紅葉

「ねえ夏奈子」「な、な〜に」
「今度さ、紅葉見に行かない?」「お、おう。紅葉か。まぁ、た、確かに季節だな」
「ん? 行きたくないの?」「いやー、そういうわけじゃないんが…」
「よし! じゃ^^決まりね!」「え、えー? なにが??」
「私、場所を探すから、荷物の準備をお願いね!」「うぇーー?!」
「赤いあいつと黄色いあれは逃せないな、うん」「… あのー、夏美さーん」
「水の滝でしょう、砂の石段でしょう」「(もう紅葉関係じゃん…)」
「ん? どしたの?」「一応聞くが、荷物ってなにを準備すればいいのですか?」
「おまかせ!」「(やっぱりか)お尋ねしますが、七輪持っていってもいいか?」
「し、しちりん? どうして?」「もみじを焼くために👍」

反対派:「いじわる」じゃねぇって 約30%

自分は自分、他人は他人、なんですよ

「主観か客観か、視点が違うだけじゃないのかな。騒音問題、ゴミ屋敷問題、モラハラパワハラ、など。なんでもかんでも『スパイト行動』と捉えるのはどうなのでしょうかね。これらは相手に損を出させようとか、足を引っ張るとかの思いがあるのではなく、ただ単に私の方が正しい、との思いがあるだけじゃないのかな」

「お前がどうしようと俺には関係ない。冷たいかもしれんがこれが本音だ。ってかさ、俺の人生はあんたに何か影響を与えているの? あれか、人は人に影響を与えるものだって言いたいのか? ごめん、そうなら、その気は俺にはないっす」

「ひとつ言ってもいいですか、ほっとけ!!」

オール・オア・ナッシング

「自分の得が少ないと、他人の得を減らせようとする。また、自分の損が大きくなると、他人の損を増やそうとする。なんとも日本的ですね。だから、日本からスーパーヒーローが生まれないわけか」

「思想で右や左のレッテルを貼ったり、協調性だと言ってみんなを一括りにして考えたり、これが『スパイト行動』からくる原理なのだとしたら、確かに日本人らしいなのかもしれませんね。でもね、あなたと違う考えの人はここにはいます、これは確かです」

それからこんな意見もありました

得すること、とは?

「相手がお金を出さなかったら自分が損をしてしまう。本当にそうなのでしょうか、もう少し冷静に考えてみなよ。あなたは利益を得たいのですか? それとも、あなたは誰かを陥れたいのですか? もっと言いましょうか、誰かを陥れたとして、結果、あなたに何の得があるのですか? 違いますよね? 得をした気分を、誰かと共有したいだけですよね? 違いますか?」

調査結果・感想

出る杭は打たれる

 「日本人は『いじわる』な性格なのだと思いますか?」 で調査を行なって見ましたが、ご、ご意見がとても個性的というか一般的でないというか。すみません、正直に書くと、今回は難しかった。「スパイト行動」というキーワードがだめだったのでしょうかね。とほほ。

 まあ、それでも、賛成派のご意見は約7割あったことから、一応ではありますが、「日本人はいじわるな性格である」との烙印が押されました。うん。そういうことにしましょうか。

私は、8:2で賛成派(日本人はいじわる、なのだと思います)ですね

 日本人は、親切さ、礼儀正しさ、真面目さ、協調性など、誇らしく思える面はたしかにあります。でもそれは本質的なところでは、自分だけ損をしたくない、自分だけ怖い目に遭いたくない、なだけ、なのではないでしょうか。

 例えばですが、私があなたのお家に行きたい、と言ったらあなたはどうしますか? 受け入れてもらえますか? 直球的に。私があなたのお家に行ったとして、あなたは「利益を得られる」ことよりも「損をしてしまう」と考えてしまっていませんか?

参考記事:生贄探し??

「私が損をしているのだからお前も損をすべき!」(中野 信子,ヤマザキ マリ) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

 記事を読んで、確かに。日本では、足を引っ張る人は多いとも感じてしまいますね。でもどうしてなのでしょうかね。日本は島国なのだから、災害は身近にないと逆に不安だから、と言えばいちおうの理屈はつきますが…

 さらに記事では、一番いいのは「余計なことは話さず、素の感情は見せないのが得策」だと書かれていました。日本人らしい思考の結末なのだとしたら、ちょっと悲しいですね。「スパイト行動」は確かに日本人に多く見られるのはわかった。ではそれはなぜなのだろうか。。。

あなたと肩を並べたい、は、だめなのね?

 この調査、行動経済学の分野での話となりますが、もっと単純な「関係の話」に置き換えて考えると、私は1つの仮説が浮かんできました。「あなたと肩を並べたい」 この考え方が「いじわる」な行動へと誘う元凶なのでは? つまり、

  • あなたは、私を超える存在であるならば、あなたは有益
  • あなたは、私を超えられない存在であるならば、あなたは無益
  • そして、あなたは、私と同等な存在であり続けるならば、私はあなたにいじわるをします

 今の世、というか今の日本は「同等を望むあまりに、同等では困るのだ」。良心の呵責というか自責の念というか。。あなたのその姿は見るに堪えないや。

あくまで個人的な仮説なのですが、字面にしてみると、何ともいやはや。

あなたはどう思いましたか?

参考記事:気遣いの空回り?!

sakuraikodama.hatenablog.com