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【少年法改正】実名報道が解禁!来年4月からメディアで報道すべきと思いますか?

12日、山梨県甲府市で少年(19)による、住宅が放火され、焼け跡から遺体が見つかった事件が起きた。来年4月から少年犯罪でも実名報道がOKとなるが、世の皆さんは、実名報道について良しと思ったのでしょうか。気になったので調べてみました。

対象記事

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少年法の改正

犯した罪の度合いによるんじゃないのか?そんな風に思った私は、法務省少年法改正Q&Aをよく読んでみました。少年法では、未成年を裁く方法は、「保護観察(という名の自宅待機)」「少年院送り」「検察送り(逆送)」の3つがあります。

法務省:少年法改正 Q&A

来年4月から実名報道が可能となるは、その中でも「検察送り(逆送)」が行われた場合と書かれていました。Q5を抜粋。

逆送は,家庭裁判所が,保護処分ではなく,懲役,罰金などの刑罰を科すべきと判断した場合に,事件を検察官に送るものです。逆送された事件は,検察官によって刑事裁判所に起訴され,刑事裁判で有罪となれば刑罰が科されます。(by 法務省 少年法改正Q&A Q5

改正された少年法では、18歳以上の少年のとき、犯した死刑、無期、または1年以上の懲役・禁錮に「当たる罪」の事件を起こした場合に、逆送が行われるとのこと。故意的な殺人をはじめ、放火、性犯罪、組織的詐欺罪、強盗罪などがここに含まれています。

とある弁護士さん曰く「万引きで逃げて店長に怪我」でも実名報道の可能性があるとかで、慎重をきすべきだと言っておられました。えー、でも今回のような悪どい事件はもういいかげん、実名報道でもいいんじゃないか?と私は思いましたが、世の皆さんはどうだったのでしょうか。ご意見、伺ってみたいかと思います。

賛成派のご意見 実名報道すべきでしょう 約90%

少年法の適用は義務教育まででいいよ

義務教育が終了した時点で、起訴されるような凶悪犯罪を犯した人は、実名報道で良いと思います。義務教育期間中にどれほどの人格が形成されるのかの問題もあるが、実名報道が実現されれば、親や周りの大人も真剣に考えることでしょう。」

「義務教育を終えたなら、少年法の適用は不要だと思います。中学の間に、卒業したら少年法は適用されないというように教育すべきです。いじめだの非行だの、大人たちがそう庇うから減らないんですよ。」

もう十分大人でしょう

「そもそも論、車の免許は取れる、社員として働くこともできる、選挙権もある、もう十分に大人でしょう。精神的な未熟さはまあ多少はありますが、でもやってダメなことぐらいは理解できているから、もう一般成人として扱うべきですよ。

被害者側の苦しみを味わえ

「両親が亡くなり、住む家も、思い出も全部一度に無くなってしまいました。こんなことを....少年法で加害者を守る意味とはなんなんでしょうか、私にはわかりません。被害者が受けた苦しみ、加害者も味わせるべき!実名報道でも足りないぐらいだわ。

それからこんな意見もありました

凶悪犯罪者の更生は難しい

少年法で過剰に守られているせいで、少年たちは、凶悪犯罪へのハードルが下がっているのではないでしょうか。万引きや喧嘩ならいざ知らず、放火、殺人、性暴行などの凶悪犯罪は簡単には更生しないものかと思います。バシっと罪と罰の意識を与えた方がいいです。

反対派のご意見 慎重に考えた方がよい 約10%

報道側のルールも検討すべき

「改正後の少年法では、逆送(刑事事件扱い)され起訴された場合に、推知報道(本人と分かる報道)が「可能」となります。が、実際に実名報道をするかはメディア側の判断に委ねられます。報道側のルールも検討すべきだと思います。」

「国民が望んでも、報道側が渋れば実名報道はされない可能性はあります。逆もしかり。ここで注意しなければならないのは「報道」とはどこまでを指すか、です。主要メディアだけでなく、一般人(youtuberなど)も含まれている可能性はありますので、報道は慎重に。」

インターネット上に永久的に残るのは妨げとなる

「起訴されたとしても、裁判所の判断によって、再び家庭裁判所に移され保護処分となる可能性もあります。この時にインターネット上に「実名」情報が残ってしまうと、少年の健全育成や更生の妨げになります。事案内容や実名報道は慎重に検討すべき。」

それからこんな意見もありました

有罪になった時に公開すればいい

「起訴されても裁判中では罪は確定されていないのだから、無罪の可能性だってあります。極論かもしれませんが、映画「予告犯」のような少年には、情状酌量はあって欲しい。なので有罪となった場合に実名報道するのでよいかと思います。」

調査結果・感想

重い罪には社会的な制裁は必要

「少年犯罪、実名報道すべきと思いますか?」について調査した結果、実名報道すべきでしょう」という賛成派は、実に約90%ほどにも登りました。こちらが多数派でした。「慎重に考えた方がよい」という反対派は、約10%と少数派でした。

賛成派の半数ほどは、少年と大人の境目は「義務教育」を1つのボーダーラインとして見ているようでした。確かに、高校生ぐらいともなれば、体格も大人とさして違わないから、とすると、実名報道に期待するその効力とは「制裁力」となるでしょうね。

反対派のご意見は、ニュースに対するコメント類からではほとんど見つからなく、主には弁護士さんや教育関係者のブログなどから、拾いさせていただきました。仕事柄か、彼らの視点は被害者側に重きを置いてある意見が多かったようでした。

私は、8:2で賛成派(実名報道すべき)ですね

実名報道の意味とはなんぞや、を考えた場合、「社会的な制裁」と「真実を知る権利」が挙げられます。今回の調査結果から、世は、少年を不当に手厚く保護する動きには、反対、との立場となりますでしょうか。

個人的には反対する気持ちとして2割ほどあるのは、実名報道は「加害者側だけ」となるのかが疑問に残っているところです。芋づる式に「被害者側の情報」も報道されてしまうのではと、危惧しています。

事件が起き被害者が亡くなられた場合、法の保護下にないのだそうです。悲しいかな、死人に口なしとよく言ったもんです。少年法も数ある法律も亡くなった人は守ってくれないようです。かの京アニ事件だって、マスコミ各社は被害者の実名報道を行なったからね。

しかし、私は、助けるべきは加害者よりも被害者だと思います。ええ感情論ですとも。被害者は「一生消えない傷」を背負わされたのだから、すみませんが、加害者にも「一生消えない罪」を背負ってもらわにゃ、釣り合わないって、私はそう思いました。

みなさんはどう思いましたか?

なぜ加害者は匿名で被害者は実名か?

nikkan-spa.jp

上記記事の終わりに「日本だけが『警察が広報すれば自動的に実名報道する』異常な国なのです」と。警察なのかメディアなのか、それはともかく、被害者の実名報道は無くして欲しいですな。