【供託金】OECD加盟国の中でも最高の300万円、必要だと思いますか?
時は11月に入った。国政選挙には、日本国民で満18歳以上であれば立候補はできます。しかし「供託金300万円」が1つの大きなハードルとなっているようだ。この供託金、「違憲だ」「不要だ」との声がありますが、あなたはどう思いますか?
対象記事:タダではできない立候補
対象記事:衆院選のしくみ
記事背景
供託金は「乱立を防ぐため」なのか?
参考記事:総務省、選挙・政治資金 6.供託
総務省曰く、供託は、「当選を争う意思のない人が売名などの目的で無責任に立候補することを防ぐための制度です」と。国政選挙で供託金制度を設けているのは、OECD加盟国38カ国のうち日本など13カ国だけだそうだ(約1/3)。
仮に、供託金が今の1/100の3万円にしたとしたら、単純計算で立候補者が今の100倍に増える、とは私はとても思えないのだが… どこかの国で立候補者が乱立したとの報道、あなたは聞いたことありますか?
新参者はお断りの合図か?
参考記事:それでも出る理由「選挙に興味を」
政見放送なし供託金没収リスクも 無所属、それでも出る理由:東京新聞 TOKYO Web
党利党略は横に置いといて、今回の総選挙での結果。自民党の立候補者数は295人、当選者数は259人。一方、比較するためだけになりますが、無所属の立候補者数は80人、当選者数は10人(数字に差異があったらごめんなさい)。
選挙は、お金持ちや一部の人たちだけのものではありません。選挙権も被選挙権も誰にでも公平に行使できるのが「民主主義社会の理想」。とまあ建前を言ってしまえばこうなりますが、先ほどの選挙結果を見る限り、私には、当選するための頭のネジは多くないと、ダメだな、と言われたような気がしました…
本音なところでは「新参者には入ってきてほしくない」なのではないでしょうか。当選した人にこんな質問をできるわけがないので、世の皆さんのお声が聞きたくなりました。「選挙に、供託金は必要なのですか?」これについて調べてみようかと思います。
賛成派のご意見 必要なのです 約40%
政治はお金なんです
「既得権益、利害関係、利権争い、贈収賄、談合、などなど。我が国はお隣の国よりも残念な国だと思います。通訳者に語学力が必要なように、政治家は金の力が必要なのです。おかしいだろうがなんだろうが、それが今の現実なのです」
「だけ」の人はいりません
「自由を言いながら都合の悪い物には自由を制限する。こうでもしないと金持ちのバカは生きていけないからね。申し訳ないが、目立つだけの人とか頭の良いだけの人とかは、政治家には入れません。供託金はその登竜門です」
「変える」ためにあるのです
「政治は何のためにあるのでしょうか。私は『現』を壊す!のが政治の役目だと思います。当選した暁には、様々な『現』を壊さなければいけません。その『現』について文句を垂れるだけのようじゃ、先が思いやられますな」
それからこんな意見もありました
もっと高額にすべき
「悪ふざけな立候補を防ぐ為には必要だと思いたい。なんなの、あのN○党や第○党は? 目立ちたいだけの売名行為でしかない輩だと思われてもしょうがないよね。当選すればきちんと戻って来るお金なんですから、もっと高額にすべきだと思います」
反対派のご意見 必要ありません 約60%
供託金制度は不要だ
「供託金制度は、乱立するという机上の空論で既得権益者を守る悪弊だと思う。自分に甘く利権を得る政治家が跋扈(ばっこ)する結果をうんでいるのではなかろうか。真の政治家は自分の信念でこの国を良くしようと志す者なのである。その道を妨げてはならないかと思う。何はともあれ供託金なんぞやめてしまえと言いたい」
前例主義はもうやめましょう
「昔は乱立防止の意味もあったのでしょう。でも今はどうよ? 自分の行動に責任を持てない人は立候補しないし、したとしても当選はできないでしょう。高額納税者しか立候補できないような前例主義は、いい加減やめにした方が良いかと思います」
国民が選ぶのです
「スーパークレイジーだろうがベズマなんちゃらだろうがいいじゃありませんか。この国は自由と自分勝手を履き違えている人は多い、それは確かに。でも、誰が立候補したとしても、誰を当選させるかは国民が選びます。少なくとも、今の『誰でも同じじゃん』のような選挙よりはいいかと思いますが」
それからこんな意見もありました
お金に頼らない政治を
「医者や弁護士や地元の金持ち、2世議員を中心に政治を続けた今の日本。で? 良くなったか? 志ある方が立候補を断念し、現職の国会議員様は、血税を使って当然のように立候補。何かおかしくないか? そりゃ政治は良くなりませんて」
調査結果・感想
政治は人のためではない?!
「選挙に、供託金は必要なのですか?」で調べてみたところ、みなさん実によく考えられておられて、まとめるのに苦労しました。というか、政治は難しい。なにわともあれ、私は政治家にはなれないなと、実感させられましたわ。
賛成派のご意見の中で、「『変える』ためにあるのです」、これは効きました。そりゃそうだわ。何も変えることができない人には、政治家になってほしくないと率直に思いました。
反対派のご意見の中では、「国民が選ぶのです」 これも確かに、そうだなと思いました。立候補の条件はどうであれ、最終的に選ぶのは国民なんですからね。今回だって、誰が当選したのか誰が落選したのか、国民に見る目があったのか、それともなかったのか、ただ、結果は結果なのであります。
さて、私は、1:9で反対派(供託金はいらない)ですね
短絡的に、脳死状態で、個人的な意見となりますが、私は、供託金制度は不要と思いました。いちばんの理由は「日本という国は、お金持ちの国として君臨したいのですか?」が頭によぎったからです。
数十年前まで、日本は「お金持ちの国」だったかと思います。でも、バブルがはじけて、平均給与はここ30年ではほぼ横ばい。それでも、それでもだ。あなたは「給与が3倍になったら幸せでしたか?」と聞かれたら、私は迷うかな。
ぶっちゃけ極端な話、お金がなければ何もできない、何も変えられない。そんな世界は私はちょっと嫌だな。多様性だの個人主義だの、何を言ったところで結局は「金」次第。それって「単純に、今を維持したいだけ」なのではないでしょうか。
「何かを変える」のは本当に難しいことなのです。そもそも変える必要があるのか? そこから考え直さなければいけませんからね。べすまちゃんでも無名騎士でもいいじゃありませんか。なにか変えようとする者もいれば、それを選ぶ者もいる。そこに「お金」は必要ないんじゃないかと思いました。
あなたはどう思いましたか?
参考記事:「選挙に行っても、世の中変わらない」 中国
いやいや、だから、変わらんって!