賛否から世界の今を見るブログ

賛成か反対か、見方が変われば目から鱗。時代の流れをちょっと覗いて見ましょうか。

【勝負せず】タイトルの掛かった選手への申告敬遠、許せますか?

 ホームラン王などのタイトルが掛かっている大谷翔平選手、おととい1日の試合で第二打席でも申告敬遠された。これで今季の申告敬遠はア・リーグトップの18個目となった。「打たせてもらえない」大谷選手の心境はさぞモドカシイことでしょう。世の皆さんはどう受け止められたのか、気になったので調べてみました。

大谷翔平、またも申告敬遠で今季92四球

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 「四球(ファーボール)」はボールカウント4つで出塁のことで、勝負はしていないとは言っていない。「敬遠(故意四球)」はわざと四球にすることで、明らかに勝負を避けた投球。では「申告敬遠」とはなにか?詳しく解説されているウィキペディアより、抜粋参照。

守備側の監督が故意四球の意思を球審に示した場合、投手が投球を行うことなく打者に一塁への安全進塁権が与えられる規則で、日本では申告による故意四球は「申告敬遠」(しんこくけいえん)と呼ばれる。

申告敬遠制は2017年に、MLBで試合時間短縮を目的に申告敬遠制度が採用され、日本でも翌2018年の野球規則改正によって、プロ野球大学野球、社会人野球において採用された。(by wikipedia

 wikiでは時間短縮が導入の目的。と書かれているが実際どうなんだろうかね。1試合でそう何回も敬遠があるわけじゃないから、私的にはちょっと懐疑的。あれじゃないのかな、敬遠を選んた時ボール玉をわざと4回も、投げる投手にとっては屈辱だからじゃないのかな。だってね「お前じゃ打たれる」と烙印されたようなものだからね、次の打者と冷静に勝負できるのだろうか…まあ申告敬遠は投手のメンタルを考えての導入かは横に置いといて…

 どんな国籍の選手であれ、いつでも正々堂々と勝負をする(してくれる)、ダイナミックで豪快で爽快なプレーこそがメジャーリーグでの醍醐味、そう思っておられる人はきっと少なくないはず。ホームラン王争いにあと3本、あと1打点で100打点という大谷選手(しかも二刀流でだ)、同じ日本人として、彼ならいろんなメジャー記録を塗り替えてくれるのでは?と期待が高まるのも無理はない。

 そんな時に、彼への「申告敬遠」の数はなんとリーグトップ。ルールっちゃルールなんだけど、なんとも歯がゆい。私はそう感じましたが、世の皆さんはどう感じたのでしょうか、ご意見を覗いてみましょう。

【賛成派のご意見 作戦のうちだ 約65%

チームの状況次第

 負けが込んでいる、勝負できるピッチャーがいない、そんな状況ともなれば、大谷選手を歩かせて次のバッターと勝負するチームもいるだろう。また、次のバッターが不調の場合など、わざと進塁させて次にダブルプレーを狙うのも、有効的な手段と言えるでしょう。プレーオフの可能性がある中で、チームが勝つためには、状況次第で「申告敬遠」を選択する作戦はありだと思いますよ。

 ホームラン数も打点数も多い打者との対戦なら、ある意味敬遠も仕方がないのだと思います。観客はどうしても大谷選手側(特に日本人)の目線になって「どうして?」と思われますが、相手チーム側からすれば大谷選手と勝負して打たれて、プレーオフに出場できなくなったら、目も当てられないかと。

野球はチーム戦

 1人の選手と勝負して勝ってファンを喜ばしたいところでしょうが、プロ野球はチームスポーツです。個人的にですが、前半戦は個人の勝負が多く(その方が話題となるから)、後半戦はチームの勝ち負けを優先するものだと思います(逆に有名選手を敬遠することでさらに話題に)。まあ大谷選手に限って言えば、せっかくの二刀流なんだし、異例でもいいから真っ向勝負をしてほしい、そういう気持ちは私にもありますが。

 MLBで優勝して「チャンピオンリング」という最高の指輪を手にするには、まずはポストシーズンプレーオフ)に出場しなければならない。詳しい仕組みはこちらを参照ください。

 MLBは全30チームあって、どのチームもその出場に向けて全力で競い合っています。優勝を目指して「敬遠」を取り入れるのも手だし、こういったことも含めて、個人でのタイトルなのだと思います。「申告敬遠」は何も大谷選手に限ったことではない、マスコミやファンは騒ぎすぎです。

それからこんな意見もありました

敬遠なくても大谷は打てない

 ここ数試合を見ても、打てるチャンスはいくつかあったと思います。「二刀流」を貫き通すには、ピッチングとバッテングの両方の練習とその調整が必要です。仕事量が2人分なのだから、心身ともに疲労が溜まっているのではないでしょうか。ファンサービスを優先してホームラン競争に出場したことも、疲労が積み重なった可能性はあります。厳しいようですが、タイトルを獲れないのは「敬遠」されたからではないと思います。

【反対派のご意見 面白くないよ 約35%

見ていて楽しくない

 「申告敬遠」はみてて楽しくないや。見てて楽しいのは、打たれるかもと分かっていてもガチンコ勝負するその姿だ。戦術や作戦というのはわかりますが、露骨すぎるものは観客は楽しめません。チケット代払って観戦しているお客さんは、その1試合がすべてなのだ。プロスポーツなのだから「申告敬遠」をするのなら、それに匹敵する「申告勝負」も導入してもらいたい。

 1試合で数回しかない敬遠を申告制にしたところで、それほど時間差があるとは思えない。それよりも、敬遠球をヒットやホームランにしてしまう、そういうドラマがなくなるのがつまらないと思います。かつて、敬遠球をヒットにした、元阪神タイガース新庄選手のは有名で、これ観た時は歓声をあげたものだ。

 大リーグで導入された当時、イチローさんも言ってましたよ、面白くないって。
申告敬遠の評判は?イチロー「あれは戻さないと駄目でしょう」― スポニチ Sponichi Annex 野球

申告敬遠はファン軽視だ

 正々堂々と戦うことを良しとせず、何でも良いから勝てば良い。そんな事が罷り通る野球は、いずれファンに見放されます。プロ野球はなにもチームだけでなく、高い入場料金を払って来ている観客と、試合を中継してくれるメディア、お茶の間で時間を割いて観ている人々。すべての人々が盛り上がれるから面白い。申告敬遠は廃止すべき。

それからこんな意見もありました

日本人にはタイトルを取らせたくないから

 本塁打王争いの頂点にいるサルバドール・ペレスさんの四球は27個、対して大谷さんは92個だから、ちょっと考えさせられちゃうな。これはメジャーでは日本人を本塁打王にしたくない、そんな気持ちの表れだと思います。「申告敬遠」は確かにルールではありますが、使われ方がアジア人に良い思いをさせてはならないなのだから、アメリカとはそういう国なのです。え?ペレスさんはベネズエラ出身だって?…さぁー。

【感想まとめ】

チーム戦 VS 個人戦

 結果は、賛成派(作戦のうちだ)が約65%で、反対派(面白くないよ)が約35%でした。まあ一言でまとめると「MLBの楽しみ方は、どちらかというとチーム戦」ということになりますかね。

 皆さんが気になっていたのは、やはり、大谷選手が「二刀流」であるという点だろう。打っては45本と99打点、投げては9勝と、どちらをとっても本当にすばらしい成績だ。賛成派の中では、大谷選手に限って例外的に勝負してもいいのではとの意見があったし、反対派においては、大谷選手だからニュースになっているであって、せっかくの楽しみを見せてくれないだなんて、けしからん的な意見が目立ちました。

 私は、7:3で賛成(作戦のうちだ)ですかね。

 私は、野球には特に興味がある方ではない。ないが、MLBに限って言えば、松井秀喜さん、イチローさん、そして、今年の大谷翔平さん。彼らが登場するニュースや動画サイトではついつい探して観てしまう。だって面白いんだもん、ね!

 個人意見だが、私は「申告敬遠」は、今の演出はかなり地味だと感じています(3割の反対はこれ)。「申告敬遠」をさせた場合、アナウンサーが「あーと、ここで申告敬遠が出されました!」とか、審判が特別なサインを大げさに送るとか、もっと観客やファンにアピールしてもいいんじゃないかと。あるいは「敬遠」をなくすとか、あと、それこそ反対派意見の中の「申告勝負」を取り入れるとか(この場合2ストラーク2ボールで勝負するとか)、その方がきっと面白いかと思います。

 とは言え、野球はやはりチームでの戦い。「申告敬遠」は観客やファンにあまりメリットがなくとも、プレーオフに出られて、チームが優勝争いをするその姿は、もしや一番のファンサービスなのではないでしょうか。


みなさんはどう思いましたか?