【無断キャンセル】今の世、性善説はもう絶滅したと思いますか？
６０人前の特大ケーキが「無断キャンセル」されてしまった。注文を受けたケーキ屋さんはケーキを分割して販売するとツイッターに投稿し、瞬く間に完売したという。客も客だが、もしもこれが「狙い」だとすれば、もはや性善説は絶滅したと言えるだろうな。
対象記事：６０人前特大ケーキが「無断キャンセル」
記事背景
無断キャンセルは犯罪である
参考：無断キャンセルは「偽計業務妨害罪」
飲食店の深刻な問題である予約の無断キャンセルへの防衛策 - Airレジ マガジン
参考記事より、無断キャンセルは「３年以下の懲役または５０万円以下の罰金が課せられることがあります」。また「こうした犯罪が成立するためには、故意に営業を妨害するため、無断キャンセルをしたかどうかが鍵になります」と。
しかし現実として「成立」することは難しい。なにせお客さんと連絡が取れないから「故意」かどうかの確認をしようがない。感情的に言えば、お店側は腹ただしい限りであろうことは、非常に共感を覚える。
葛藤
お店側は、少しでも損益を補填したい心境なのか、それとも、怒りの矛を下ろせねばと思っての行為なのか、真意はわからない。ただ、ＳＮＳに上げなければ治らないなにかがあったのだろうな。
無断キャンセルをした人の気持ちとはなんだろうか。憶測だが、善な人：「私が悪いのはわかっている、でも怒られに行くのが嫌」。一方、悪な人：「めんどくせー、ぶっちしようぜ、どうせわかんないし」。
私見になるが、いずれにせよ、双方、現実を受け止めるのにはエネルギーが必要であることが伺える。
性善説とは
さて、このニュースから、今の世において「性善説」はもはや絶滅したと言えるのだろうか。世の皆さんはどのように思われたのだろうか。今回はこれについて調べてみようと思う。
賛成派：もう絶滅したよ 約８０％
前金が当たり前
「新規の顧客は必ず前払いをお願いしています。リピーターの方も作業だけは進め、出荷は入金確認後です。正直に店側も脇が甘かったように思います。心温まる話でした、涙が出るほど感動しましたと、片付けるべきではありません」
「この件が、いたずらによるものか、不慮の事故、不測の事態によるものかは分からないが、１０人分以上の場合、前金を支払ってもらうべきではないかと思います。いわゆる性善説では成り立たない世の中になってきてますから」
「不慮の事故とかどうにもならない理由でお店に行けなかった可能性もあるけれど、そういうことも考慮して、高額なものは特に、入金確認後に作り始めるくらいのことをやっていいと思う」
頭おかしい
「この世間がコロナの最中で自粛とかしている時に６０人前ケーキって、発注した人間は大分頭おかしい。そう思うと無断キャンセルなど躊躇なくしてくる程度の思考でもあるだろう。そういう人間どもには社会的報復という物が必要だと思う」
美談には裏がある
「一応美談になってますが、自分の知ってるラーメン店でＳＮＳをわざと利用して、『発注ミスにて間違って違う麺を大量に発注したので、みなさんどうか助けてください』とそんな内容をツイートして、お客さんの善意を利用して売り上げた店主がいます。気をつけた方が良いと思います」
それからこんな意見がありました
違和感があります
「トラブル発生！ 助けて！ ＳＮＳで告知して完売。なんだこれ？ この流れはまた買って感じで素直には受け取れないな。広告なんだよね？ 違うん？ キャンセルしたやつは悪者で、私は良い人って言いたいだけなのでは？」
「売名ツイートには成功したという感じかな？ まだお金を払っていないのだからまだお店側のケーキだよね？ なら注文した客になんの罪が？ ＳＮＳにあげたってことは私は悪くないでよ、って言いたいだけなのでは？」
反対派：早まるな 約２０％
相手を疑うことなかれ
「予約商品を取りにこない、電話も繋がらなくなった客の分を倉庫に保管していたら、本人はうちの店からの帰りに事故にあって… 引き取りが遅れて申し訳なかったと親御さんが何ヶ月後かに取りにこられたことがある。世はまだ捨てたもんじゃない」
信じていたい
「無断キャンセルとはどういうことだと憤ってもおかしくない状況にも、お客さまに不測の事態があったのではないかと慮る人柄の良さに感銘を受けました。お客様はお金ではありません、その心意気こそが日本なのです。がんばってね」
高価なものには価値がある
「日本ってさ、昔から単価が高かったよね。今は違うが… 私はそういう不良の事故も踏まえての価格だと思うんだ。人生歩んでいけばいろいろあるさね。あなたはどう？ 躓いた瞬間にやいのやいのって叩かれたら凹みませんか？ 許す心は大事ですよ＾＾」
それからこんな意見がありました
見栄を張るとは
「見栄を張っている人に共通するのは、自分に自信が無いということだと思います。つねに周りの目ばかりを気にして、ついつい身の丈に合わない注文をしてしまいます。残念なのはその品物が見栄に使えなかった時です。誕生日パーティ用に予約したケーキだけど人は来ず。二重苦ですものね。お金ではなくお客様に寄り添う気持ちをいつまでも大切にして欲しいと思います」
調査結果・感想
お金ありき
「性善説はもう絶滅したと思いますか？」について調査した結果、「もう絶滅したよ」との賛成派が約８０％と、こちらが多数はとなった。いや〜、８０％か。性善説は絶滅したと言っても過言ではなさそうだな。
今回、賛成派の大多数は「前金が当たり前」のようでした。ではお店側はどうして「前金」を導入して来なかったのだろうか。お人好しとのご意見も散見されたが、商品を届けてから報酬を受け取る、このお店は、この姿勢を貫いてきたのだろうな。
反対派のご意見としては、「相手を疑うことなかれ」や「信じていたい」とお客様を信頼したいとのご意見と、「高価なものには価値がある」と、ならば見越した価格を設定するものだとの意見があった。こちらも確かに頷ける。
ということで、世の皆さんは、８：２で賛成派（性善説はもう絶滅したよ）のようでした。なるほど。
みなさんはどう思いましたか？
さて、私は悩んだ末、２：８で反対派（早まるな）
つまりは、この世にまだまだ「性善説」を残して欲しい、そういうことだ。前金制度？ あほらし。制度じゃなければ払わんのか？ お主らは。あ、ごめん。そういうことではなくて。私は高額注文時（万円以上）には自ら半分を払うと持ちかける方ではあるが、大抵はお店側から断られてしまう。なんでなん？ 制度がないからなん？ うーむ。
正直に「性善説」はもはや日本だけに生殖が許される生き物と言っても過言ではない。だがしかし、外国勢はこれを許してはくれないだろう。なぜか、それはケンカができないからである。
「性善説」の反対は「性悪説」である。ググればわかるが「人の性は悪なり、その善なるものは偽（ぎ）なり」。つまりは人は誰もが「悪」であり、「善」には必ず裏があり、ゆえに偽物なのである、と。
今の世、もはや世紀末なのだろうか。たかがケーキ、されどケーキだ。人様に喜んでもらえるよう一生懸命に頑張って作ったケーキだ。受け取らないのは何事だ！ けしからん！
しかしそれでは商売は上がったり、ごもっともだ。そういう意味では賛成が２。ではあるが、お金をいただかろうが、商品を届けようが、そのお客さんには満たされない何かがあるのは間違い。そのお客さんに人生相談コーナーに行くべし、と言うのは困難なものなのだろうか。今の世、「商品」には「気持ち」は含まれていないのが普通なのだろうか。そんな感じがしたニュースだった。
参考：日本人は「いじわる」
